新聞・情報の読み解き方は 大切な「なぜ」 甲南女子大で出前講座
新聞・情報の読み解き方を学ぶ出前講座が5月20日、神戸市東灘区森北町6の甲南女子大学であり、新聞論(担当=津田なおみ文学部専任講師)を選択している2~4年生12人が参加した。メディア教育協会NIEs2.0の三好正文理事(66)が講師を務め、耳目を集める出来事の関連情報をファクトチェックしたり、出来事の「なぜ」(背景など)を知ったりすることの大切さを語った。
三好理事は「SNSが台頭する今、裏取りしている新聞などから信頼できる、幅広い情報を手に入れたい」と強調。京都男児遺棄事件でのフェイクニュースの事例や、真偽の見分け方、選挙におけるファクトチェックと偽情報の拡散を防ぐSNS規制の動きに触れた。
新聞の読み方について、一通りめくって見出しと前文を読めば、きのうの出来事が短時間でざっと分かる▽本文や関連記事を読めば、詳しく知ることができる▽読み比べれば、多様な価値観や視点を知ることができる、などと説明。「例えば、なぜ、中東で戦争が続くのか。背景を知ることが大切」と話した。
「3分でわかる中東情勢」「5分でわかるウクライナ危機」として、それぞれの歴史的背景にも触れた。
続いて、新聞の社説を題材にした小論文を書き方を伝えた。小論文は、現状や課題→主張→その理由→具体例→結論——の順に書くと分かりやすい。今回の社説のテーマは「少子高齢化による働き手不足」で、学生たちから、働き手を確保するため、女性が働きやすい環境を整備する▽外国人労働者の受け入れ制度の充実を図る、などの意見が出た。
新聞の役割について、元神戸新聞記者の三好理事は、信頼できる情報を届ける▽権力を監視する▽人命と人権を守る▽犯罪や災害の被害者に寄り添う——の4つを挙げた。学生たちに「沖縄・辺野古沖転覆事故や磐越道マイクロバス事故で亡くなった生徒たちに思いをはせ、ここでも『なぜ、防げなかったのか』と考えてほしい」と呼びかけた。
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新聞の特長である記事の網羅性を知ってほしい――と学生たちに、この日の神戸新聞朝刊から中東情勢悪化の関連記事を探してもらった。記事は15本に上った。
そのうち1本は、ナフサ供給不安の影響で、指定ごみ袋が品薄になっているとして、加古川市が燃やすごみを指定袋以外でも出せるようにしたという記事。影響が確実に広がっていることを感じとり、戦争終結に向けて「私たちに何ができるのか」を考えてほしいと訴えた。
何ができるのか――。平和を希求する世論形成や人道支援とともに、ここでもまた信頼できる情報を手に入れることが大切だ。(三好)
[写真説明]新聞・情報の読み解き方を考えた出前講座=甲南女子大学

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