外国ルーツの子どもに安心の学びを 三木で教育相談会開催

 「日本の学校のしくみや勉強について分かりますか?」「高校入試や大学受験、就職について困っていませんか?」外国ルーツの中学生・高校生やその保護者の悩みに答えるため、三木市中央公民館(同市本町2)において「兵庫県教育委員会事務局人権教育課子ども多文化共生センター」と「ひょうご外国ルーツのこどもネットワーク」共催で、9月20日に教育相談会が行われた。生徒と保護者14名を含む34名が会場に集い、個々の状況に応じた進路相談を受けた後、模擬面接の事例を学んだ。メディア教育協会NIEs2.0の福田浩三代表理事も同会に参加し、相談者と一緒に悩みを共有し、出口となる方向性を考えた。

 本相談会開催の目的は、「大丈夫、進学先就職先はあるから」と参加生徒を応援することである。日曜の朝10時にもかかわらず、中学生を中心に多くの生徒や保護者が会場に集まった。相談を受ける側も、同ネットワークの運営メンバーを中心に、大学・高校・中学の教師、日本語教師、県や市の教育委員会主事など、様々な面々である。相談会開始時は全員が4階大ホールでガイダンスを受け、その後、人数の多い中学生と保護者はその場で、人数の少ない高校生は別室へ移動し、それぞれの校種に沿った大まかな進学の流れの説明を受けた。大ホールでは「私立は高い、選ぶときにお金も考えてください。しっかりと目標を持とう!」、ロビーでは「大学受験を目指すならN2、卒業するときはN1です」などの大切なポイントが伝えられた。中学生はその後、全体を3つの班に分け、班ごとのグループ相談会に移行した。

 本相談会の特徴の一つとして、あらかじめ参加者の日本語能力を調査した上で、必要に応じ通訳まで手配する等の配慮がされている点がある。相談場所によっては、日本語以外の言葉が飛び交っていた。また、日本語での説明も「やさしい日本語」を用いるなど、相談者に寄り添う姿勢をしっかりと見せた。

 「ものづくりがしたいから工業高校へ行きたい」という、進学先に関する相談もあれば、「英検の問いが日本語で書かれているので、英語力があっても点に結びつかない」という言葉の壁や海外との教育制度の違いによる切実な悩みを話してくれる生徒もいた。これら参加者の生活背景に応じた相談に、対応した大人もその内容を真摯に受け止め回答した。「在留資格が家族滞在と留学で受験の可否が変わる」「日本の大学はほとんどが日本語で授業」など、注意すべき点も丁寧に説明された。

 相談がある程度落ち着いた段階で、全員が再び大ホールに集まり相談シートを記入した後、生徒役:山本晃輔先生(関西国際大学)、面接官役:乾美紀先生(兵庫県立大学)による模擬面接が披露された。より参考になるよう、生徒の良くない例(自信無さそう)と良い例(前向きで発言が堂々としている)の2パターンが実施され、時には笑いが起きた。ここで演者が参加者に伝えたかった内容「自信を持って話せるように」「ハッキリ話す具体的に夢を持っている人に」は、参加生徒にしっかりと伝わったであろう。相談会は90分の予定が10分オーバーして終了した。最後に参加生徒に念押しで伝えられた「困ったら我々に相談してください」は、参加生徒の心のよりどころになったことだろう。

 同ネットワークでは、午後からも同場所にてフォーラム「どうにかしよう!北播磨の外国につながるこどもたちの進学Ⅱ」が行われた。次回のフォーラムは高砂市にて12月6日に実施予定である。(福田)

[写真説明1] グループ相談会の様子(その1)=三木市中央公民館

[写真説明2] グループ相談会の様子(その2)=三木市中央公民館

[写真説明3] 大ホールにて全員で模擬面接の観劇=三木市中央公民館

[写真説明4]本進学相談会のチラシ