「特別枠入試見直しを」 外国ルーツのこども支援ネット・山本さんが講演
新聞をつかった「やさしい日本語」研究会のオンラインセミナーが9月30日開かれた。ひょうご外国ルーツのこどもネットワーク事務局の山本紀子さんが、兵庫県内の外国人教育の現状と課題について講演。公立高校が行っている、日本語指導が必要な外国人生徒を対象にした特別枠入試の見直しと拡充を訴えた。セミナーには県内外から17人が参加した。
同研究会はメディア教育協会NIEs2.0が運営している。セミナーは12回目。
ひょうご外国ルーツの――は、兵庫県で暮らす外国にルーツをもつ子どもの就学や進路保障を支援している。山本さんは講演で、全国の公立学校で日本語指導が必要な児童生徒は84759人(2026年5月、文科省発表)に上り、ここ9年で倍増した――と指摘した。このうち、兵庫県は2259人。
一方、公立高校の特別枠入試は27年度から6校が9校(定員18人が28人)に増えて全学区に広がるが、山本さんは「課題も多い」と指摘した。まず、特別枠が十分周知されていない▽不合格者が支援のない高校に進むと、日本語教育の支援メニューがない――などだ。
兵庫県には外国ルーツの子どもを受け入れる県立芦屋国際中等教育学校があり、私立校も対応している。ただ、私立校は学費がネックになるケースもある。
山本さんは、外国人施策の厳格化にともなう在留資格の問題も指摘した。これからの学びの環境づくりに特別枠入試の拡充は必須で、「外国ルーツの子どもを支援することは、多文化共生の学校づくりにつながる」と強調した。
新聞をつかった「やさしい日本語」研究会は、外国人や小さい子どもたちも理解しやすい日本語の普及や実践に取り組んでいる。今回は山本さんを講師に迎え、外国にルーツをもつ子を対象にした教育環境整備の課題に切り込んだ。(三好)
[写真説明]オンラインで講演する山本さん

