多文化共生への橋がけ 拓殖大学にて代表理事が学会発表

 日本国際理解教育学会による第35回研究大会が7月4日、拓殖大学文教キャンパス(東京)で行われ、午前中に11の分科会に分かれて70を越える研究・実践の発表が行われた。

 メディア教育協会NIEs2.0代表理事の福田浩三は、自身のライフワークの一つである『多文化共生への橋がけ ―はがき新聞を用いた「やさしい日本語」の学習―』について、30分の枠で発表を行った。

福田は初めの20分間で、日本の高校生における「はがき新聞」を用いた「やさしい日本語」の学習法について実践報告を行った。報告では、兵庫県の日本語教育の必要な児童・生徒の増加や、それに伴う夜間中学校、高校入試の外国籍特別枠にも触れながら、外国の人と日本の人のコミュニティーの形成に「やさしい日本語」の必要性について説いた。そしてその学習に「はがき新聞」(決められたサイズの用紙に相手意識を持った「新聞」として書くという取り組み)が効果的であることを示す実践例を紹介した。実践例は新聞記事による「読み解く力」、「はがき新聞」による「まとめる力」、「やさしい日本語」による「多文化共生」といった3つのポイントが重なる効果を示すものであり、本協会設立のきっかけともなった取り組みである。発表の締めくくりでは、実践に参加した生徒が「自分たちのつたない日本語より、日本語の方が在留外国人の方々には伝わるんだという事が分かった」という感想とともに、「言葉にかかわらず、どの様にすれば、より相手に伝わるかを場面ごとに考えていくことこそが大切である」と締めくくった。

実践報告後に質疑応答の時間が10分間とられ、複数の質問が寄せられた。「やさしい日本語」の学習において特に重点を置くのはどこかの問いには、「文法的なところではなく、どうすればより良く相手に伝わるかを重視している」と返答。また、今後の展望についての問いには、「学会を含む様々なところで発表・実践報告を行いながら、共同研究先を模索している」旨を述べた。

学会は午後も行われ、総会・シンポジウム・特定課題研究・情報交換会が行われた。(福田)

[写真説明]発表者の福田浩三代表理事=東京都文京区小日向三、拓殖大学文教キャンパス