取材から紙面整理まで 関学大新聞総部で出前講座 新入部員ら25人参加
「関西学院大学新聞」を発行する同大学新聞総部の新入部員らが、取材や記事執筆のノウハウを学ぶ出前講座が6月5日、西宮市上ケ原一番町の同大学であった。オンラインも含め25人が参加し、元神戸新聞記者で、メディア教育協会NIEs2.0の三好正文理事から話を聞いた。
本年度、同部には1~2年生20人が入部、総勢40人で年に6回の新聞発行にあたっていく。
講座は毎年この時期におこなわれている。取材の仕方として、三好理事は「5W1H(または6W2H)を基本にしながらも、具体的に聞く、生の声をメモする、ディテール(細部)を押さえる――などがあって正確で豊かな記事になる」とした。取材メモの取り方では、テーマを常に意識し、キーワードを逃さない▽情景描写や自分が感じたことも書いておく、などと助言した。
6月6日、本戦が始まる総合関関戦(関西学院大学と関西大学のスポーツ各部による伝統の総合定期戦)を前に、スポーツ取材の要点を説明。下調べは入念に(ルールも知っておく)▽試合経過を詳しくメモする▽選手の表情やパフォーマンスを押さえる▽試合後のインタビューは短めに、具体的に聞く▽敗れた選手に敬意をはらう――などをあげた。
これまでの記者経験をもとに、インタビュー取材のこつやニュース写真の撮り方、記事の書き方、見出しの付け方、紙面レイアウトの要点にも触れた。
新入部員らはそれぞれ記事にしたいことを40字にまとめた。神戸三田キャンパス(三田市)で学ぶ、総合政策学部の学生は「どんな学部なのか、分かりやすく紹介したい」と話した。
模擬インタビューの時間もあった。部員同士で「趣味や将来の夢」を質問しあい、漫画を描くのが好き、対話型RPG・TRPGに熱中している、などの話を聞き出した。「初対面の人と話すのが好き」という、記者らしい趣味の部員もいた。
最後に、三好理事は「紛争や気候変動、経済的影響が要因となって、世界で今、深刻な飢餓状態にある人々は2億数千万人に上る」などと説明。「よりよい社会を目指し、大学新聞の記者は社会の動きに敏感でありたい」と強調した。
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出前講座で伝えたのは、プロの記者ではない、学生新聞の記者だからできることがあるということだ。
学内で不足しているものや、キャンパス内外にある食堂Aや洋食店B、ラーメン屋Cの人気の秘密、活躍をいつも間近で見ている学生アスリートたちの心の機微などは、学生記者の方に歩がある。
期待するのは、一般紙がすぐには記事にしない基礎研究に光を当てたり、後輩の強みを生かし、著名なOB・OGの本音に迫ったりすることだ。時に若者の視点で世相を斬ってほしい。
新聞総部出身で、現在通信社で記者をしているOGが当時書いた記事も紹介した。
同大正門前にある関西学院前郵便局の消印に同大の時計台がデザインされているという記事もその一つ。郵便局で大学新聞の定期購読者への発送作業中に局員から聞いたそうだ。OGは「通信社でも雑談をきっかけに取材し配信記事になったケースが意外に多い」という。
新入部員へのメッセージも寄せてくれた。「今しかできないことを楽しんでほしい」「ジャンルを問わず、いろいろなタイプの文章を読んで、豊かな心を養ってほしい」
私からも新入部員のみなさんにメッセージを送りたい。「関西学院大学新聞」の前身の新聞は、日本の学生新聞の黎明(れいめい)期である大正時代に創刊された。曲折を経て今、同新聞は、丁寧な紙面づくりや臆することのない報道姿勢が評価されていると思う。
伝統ある学生新聞の記者として活躍し、その中から、引き続いて新聞・通信社の記者を目指す人が生まれてほしい。これは切なる願いである。(三好)
[写真説明]インタビューしあう新聞総部の新入部員たち=西宮市上ケ原一番町、関西学院大学

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