「水と京都」テーマに新聞づくり 京都聖母学院小4年 出前授業でノウハウ学ぶ

 「水と京都」をテーマに新聞をつくろう――と6月29日、京都市伏見区深草田谷町の京都聖母学院小学校で出前授業があり、4年生107人が参加した。元神戸新聞記者で、メディア教育協会NIEs2.0の三好正文理事が、取材の仕方や記事の書き方、見出しのつけ方などのノウハウを伝えた。

 児童たちは今年4月から年間テーマとして「水と京都」について学んでいる。1学期は、京都府北部を流れる由良川でラフティングを体験したり、丹後市では伝統産業・丹後ちりめんを糸を使ってミサンガを作ったりした。日本三大銘茶のひとつ・宇治茶の茶摘みも体験した。2学期は、京都市民に水道水を供給する琵琶湖疏水などでフィールドワークをおこなう。

学習の成果を新聞にまとめることになり、出前授業を開いた。三好理事は「豆腐や湯葉、茶、出汁(だし)など繊細な京都の食文化や、京友禅などの伝統産業の発展に、京都盆地の地下水(京都水盆)が大きく貢献してきた」「江戸初期、高瀬川を開削し、京都~伏見の舟運を発達させた豪商・角倉了以(すみのくら・りょうい)ら先人の功績も学びたい」と話した。

取材の仕方や記事の書き方について「水の大切さを意識しながら取材しよう」「ネットや本で下調べした上で、現場で聞いたり体験したりしたことを具体的に、ディテール(細部)も入れて記事にまとめよう」と呼びかけた。

インタビューの仕方や取材メモの取り方、ニュース写真・インタビュー写真の撮り方などにも触れた。見出しのつけ方について「見出しは記事の『究極の要約』だから、問いではなく、答えを書く。例えば『水と京都の関係は?』ではなく『暮らしうるおす京都水盆』と書きたい」と説明した。

しめくくりに「水と京都」を学ぶ意味について考えた。三好理事は児童たちに「世界では約22億人が安全な飲み水を利用できていない。現状を知ろうとすること、困っている人たちに思いをはせることが大切」「京都の水をどう守るか、みんなで考えることが大切」とのメッセージを送った。

 <水と京都>京都の人々は平安京の古(いにしえ)から水の恩恵を受けてきた。京都盆地の地層には、高純度の地下水が211億㌧蓄えられ、市民生活を潤し、京の文化をはぐくんできた。琵琶湖に匹敵するほどの水量という。明治期には琵琶湖から水を運ぶ運河・琵琶湖疏水が完成、いまも京都市民の生活用水、かんがい用水、工業用水などとして使われている。京都府は北に広がり、日本海に注ぐ一級河川・由良川は、豊かな生態系と水資源が地域に恩恵をもたらしている。

[写真説明]「水と京都」をテーマにした新聞づくりについて学んだ出前授業=京都聖母学院小学校