【取材】未来は自分で決める 「外国につながる若者のための進学ガイダンス」大阪生野で実施
「未来は自分で決める。」をキャッチフレーズに、外国につながる若者のための大学・短大・専門学校進学ガイダンスが9月27日の午後、生野区役所(大阪市生野区勝山南3)で行われた。「IKUNO・多文化ふらっと」「おおさかこども多文化センター」共催で、大学・短大・専門学校15ブース、支援団体2ブース、教育相談4ブースが設けられた。そこに生徒・保護者・学校関係者・支援者83名と、協力団体・スタッフ・ボランティア・出展校関係者80名の計163名が集った。この様子をメディア教育協会NIEs2.0の福田浩三代表理事が取材した。
「みなさん、イヤホンをつけて下さい。通訳の方、聞こえますか?」当ガイダンスでは、日本語だけでなく、イヤホンを通して母語に応じて英語・中国語・ネパール語・ベトナム語でガイダンスを聴くことができる。また、入り口で配布された資料も5言語に対応している。ガイダンスの冒頭、「出会いの場をつくる、多文化共生社会の役に立てたら」という主催者の挨拶が行われ、続いて参加者全員で「進学のしくみ」「学校紹介(ブース参加15校が、1校あたり5分で実施)」について聴いた。「自分には無理だ、と最初からあきらめないで下さい」「入学してから日本語が不安だ!という人、安心して下さい。困ったら相談して下さい」など、いずれの学校も自校の説明の中で参加生徒をしっかりと励ました。また、外国ルーツの特別入試枠を持つ6校は、この場でしっかりと参加生徒に特別入試枠の存在についてアピールした。
90分間の全体ガイダンス後、個別相談までの5分間を用いて「来年度の事業のためのアンケート」が行われた。今後も増加の一途をたどるであろう、外国ルーツの生徒の支援活動を持続可能にするために必要なアンケートなので、参加者はQRコードを読み込み、一生懸命その問いに答えた。
ガイダンス後半にあたる個別相談では、どのブースも活気に沸いた。あらかじめ希望の学校を決めている参加生徒もいれば、できるだけ多くの学校を回ろうとしている参加生徒もいた。その多くは保護者・教師・通訳を同伴していたが、一人で回り、しっかりとメモまで取る生徒もいた。「4年間勉強するんですね」という確認の言葉も出てきていた。日本では当然のことであるが、外国では教育システムが異なるため、これも大切な確認事項である。他の相談内容としては、日本語能力のことやお金(入学金免除や奨学金)に関することが多く、さまざまなブースから「N2があれば、ある程度は……」という声が聞こえた。
学校のブース担当者は、幅広い説明に対応するために大忙しだった。「2年生に学校の名前を覚えてもらえればと思い来ました。先生方にも来てもらえるのがありがたい」(専門学校担当者)や、「大阪の生徒や関係者の熱量が高くなってきた。周りの地域の熱量も高まってくれれば」(大学担当者)など、学校のブース担当者の想いもさまざまであった。
16:30、「撤収の時間になりました。ありがとうございました」の場内アナウンスでガイダンスは終了した。終了時、どこからともなく拍手が沸き上がった。そして参加者もスタッフと一緒に椅子やテーブルの撤収作業を手伝いだした。スタッフからは「とても早く片付けが進み、助かります」との声が聞かれた。
全体で3時間半のガイダンスであったが、「参加生徒の進学の不安を取り除く」「支援者同士の情報交換」など、参加者の誰にとっても有意義なガイダンスであったことに違いない。(福田)
[写真説明1] 開会あいさつの様子=生野区役所

[写真説明2] 個別相談の様子=生野区役所

[写真説明3] 自由に情報交換を行う参加者たち=生野区役所

[写真説明4]本ガイダンスのチラシ

