新聞の社説を題材に小論文、どう書く 神戸・流科大で出前講座
小論文は展開順(ルール)がある/できごとの背景や未来予測を知る/普段からさまざまなニュースに触れる
新聞の社説を題材に小論文の書き方を学ぶ出前講座が7月9日と7月23日、神戸市西区学園西町3の流通科学大学であり、経済学部の1年生ら計160人が参加した。「新聞・情報の読み解き方」を学ぶ特別授業の一環。元神戸新聞記者で、メディア教育協会NIEs2.0の三好正文理事が講師を務めた。
小論文は「設問に対し、理由を示して自分の意見を述べ、論理的に読み手を納得させるもの」。書き方を覚えれば、レポート・卒論作成や就職活動でも役立ちそうだ。
三好理事は分かりやすい書き方として「現状や課題→主張→その理由→具体例→結論の順に展開すればよい」と説明した。具体例は自身の体験を書いたり、さまざまな視点からの例示を盛り込んだりすると、内容に深みが増す。
学生たちは「少子高齢化による働き手不足」と「地球温暖化」をテーマにした社説を読んで、実際に小論文を書いたり、話の展開を考えたりするワークに挑戦した。あくまでも練習問題なので、友人との意見交換やAI(人工知能)の検索もOKとした。
三好理事は「できごとの社会的背景や未来予測を知ることが大切」と指摘。働き手不足では、生産年齢人口(15~64歳)が2024年に約7400万人だったのが、40年は約6200万人まで減少する▽これからは医療・福祉分野の人材や公務員などの確保が難しくなってゆく――とのデータや見通しを示した。
学生からは働き手不足に対応するため、まずは正規雇用を増やす▽外国人労働者のいっそうの受け入れとAI活用、などの意見が出た。三好理事は「外国人を計画的に受け入れたいが、多文化共生社会の実現が前提となる」「女性が働きやすい環境整備も必要」と話した。
地球温暖化対策では、温室効果ガスの排出削減に向け、再生可能エネルギーの利用▽適正な植林の拡大▽電気自動車への転換(EVシフト)、などの意見があがった。意識して食品ロスも減らすことも大切になる。
三好理事は「小論文ノート」をつくることを提案。「普段から気になる記事を貼って、記事の要約とキーワード、分からないワードを書き込み、背景を調べよう。地道に続けると、論理的な思考が身につく」と話した。
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このほか、企業面接を突破するこつに触れた。企業はなぜ、就活生に自己PRさせるのか――。「自身を客観視できるかどうかの判断材料にしようとしている」と説明。「企業の経営方針を意識しながら、自分の強みを具体的なエピソードとともに、ポジティブに話そう(書こう)」と呼びかけた。
「人命や人権を守る」「犯罪・災害の被害者の遺族に寄り添う」など、新聞記者の矜持(きょうじ)について話し「すべての仕事はよりよい社会をつくるためにある」と強調。「戦争や食料問題など世界の現状を知り、戦時下の人々の暮らしに思いをはせたい。国際的視野をもった社会人になってほしい」とメッセージを送った。
[写真説明]「少子高齢化による働き手不足」をテーマに小論文を考える学生たち=7月23日、流通科学大学

